電気の需要は1日の中でも少しずつ変化します。その需要を満たすためには、発電コストの安い発電所から順番に運転することが最も経済的だと言われています。「優先給電ルール」は、その条件や順番を定めるものとして作られました。
ここでは、優先給電ルールの概要について紹介します。

優先給電ルールとは

地域全体で再生可能エネルギーを含めた供給が需要を上回った場合に、発電所の種別ごとにその出力を抑制する順番を定めたものです。
電力広域的運営推進機関の送配電等業務指針の第173条、第174条、第175条で記されています。

出力の抑制などをおこなう順番

出力を抑制する順番は以下のとおりになります。
※上から順に行われます。

0.
電源Ⅰ:一般送配電事業者が調整力として予め確保した発電機の出力抑制、及び揚水運転
電源Ⅱ:一般送配電事業者からオンラインで調整ができる発電機の出力抑制、及び揚水運転
1.
電源Ⅲ:一般送配電事業者からオンラインで調整できない火力電源等の発電機の出力抑制、及び一般送配電事業者からオンラインで調整できない揚水式発電機の揚水運転
2.
長周期広域周波数調整
連系線を利用し、区外へ電力供給することによる下げ調整等
3.
バイオマス専焼電源の抑制
バイオマスを専用のボイラで燃焼させる方式の発電機の抑制。ただし、地域バイオマス電源を除く
4.
地域資源バイオマス電源の出力抑制
地域に賦存する資源を活用する発電設備の抑制
5.
自然変動電源の出力抑制
太陽光発電、風力発電の出力制御
6.
電力広域的運営推進機関による措置
業務規程第111条の指示による融通
7.
長期固定電源の出力抑制
原子力発電、水力発電、地熱発電などの抑制

順番はどうやって決めているのか?

一般送配電事業者は基本的に高コストの電源から抑制を行います。いろいろな種類の発電所を発電コストが安いものから順番にして並べたものをメリットオーダーといいます。
この場合の発電コストは、経済用語で「限界コスト(発電量を1kWhだけ増加させたときの増加費用)」と呼ばれ、主に火力発電所の燃料コストが相当します。

メリットオーダーによって調整するためには、一般送配電事業者が契約している発電事業者が保有する電源ユニットごとの調整単価を把握しなくてはなりません。
しかし一般送配電事業者は、旧一般電気事業者の電源を中心とした電源ユニット以外の調整単価を把握するのが難しく、適切なメリットオーダーでの抑制指令が困難な状況です。
また太陽光発電など自然変動電源が拡大していることにより、調整力の確保がますます必要となっています。
いかにしてユニットごとの調整単価を把握するかが課題となっています。

参考: