最近、「グリーンプロジェクトボンド」という話題をよく耳にします。メガソーラーを設置するなどの際に債券(ボンド)を発行して資金調達するもののうち、使い道が温暖化対策などのプロジェクトに取り組むことに限定されたもののことです。
ここでは、最近聞くことが多くなったグリーンボンドについてご紹介します。

グリーンボンドとは

グリーンボンドとは、上述の通り、使い道を環境問題対策に効果があるプロジェクト(グリーンプロジェクト)に限定して発行される債券のことを言います。再生可能エネルギーや持続可能な土地利用、クリーンな運輸など、環境問題解決に効果のあるプロジェクトに取り組むことで発行することができます。
グリーンボンドの始まりは、欧州投資銀行が発行した「再生可能エネルギー・省エネルギー事業の資金調達に係る債券(Climate Awareness Bond :CA)」です。欧州投資銀行のCABを皮切りに、その後多くの金融機関がグリーンボンドを発行するようになりました。

最近では、 2017年11月、準大手ゼネコンの戸田建設が、五島沖の洋上風力発電施設の建設資金を賄うためにグリーンボンドの発行を受けることを発表しました。また、リニューアブルジャパンは2017年8月、京都府南丹市の太陽光発電プロジェクトの開発資金をバークレイズ証券の「再生可能エネルギープロジェクトボンドスキーム」によってグリーンボンドの調達をしたと発表し、14.5MWの太陽光発電事業の開発に使うことを明らかにしています。

銀行借り入れとの違い

資金調達の方法には、金融機関から借り入れる「プロジェクトファイナンス」というものがあります。金融機関が、企業が行うプロジェクトに対し資金を提供(融資)するもので、企業はプロジェクト自体から発生するキャッシュフロー(事業から発生する収益や事業が持っている資産)をもとに資金を調達する方法です。
プロジェクトファイナンスもプロジェクトボンドも、プロジェクトのための資金を調達する方法ですが、プロジェクトボンドは使い道がグリーンプロジェクトに限定されています。また、金融機関から直接借り入れするのではなく、費用の負債部分を債券化して投資家から調達する手法です。キャッシュフローを償還の原資にして、複数の投資家に債券を販売して資金調達できるというのも特徴です。
つまり、プロジェクトファイナンスとプロジェクトボンドの違いは、「資金の使い道がグリーンプロジェクトに限定されているのかそうでないのか」、「資金の提供者が金融機関なのか投資家なのか」、「直接金融なのか、間接的な調達なのか」という点になります。

グリーンボンドが選ばれる理由

プロジェクトファイナンスではなく、グリーンボンドが選ばれる理由は何でしょうか。グリーンボンドのメリットを見ていきましょう。

投資家層が多様化する(発行体にとってのメリット)
環境改善効果のある事業への投資となることで、これまでには購入しなかったような投資家層が参加することもあります。
環境問題への配慮をアピールできる(投資家にとってのメリット)
グリーンボンド自体への注目も大きくなっています。グリーンボンドを購入することで環境問題に取り組んでいるということを世間にアピールできます。
政府が支援している
環境問題対策は世界規模の課題であり、各国国を挙げて取り組みのバックアップを行っています。日本では環境省がグリーンボンド発行の後押しをしています。

環境問題対策に効果がある事業に取り組むことで債券を発行できるグリーンボンド。今後も発行する事業者が増え、また資金提供をする投資家も増えていくものと考えられます。