2017年12月半ばに沖縄電力から対象の発電事業者あてに「太陽光発電の出力制御に関する今後のお手続きについて」というダイレクトメールが送付されました。
出力制御対応のPCSに切り替える手続きを進めるよう依頼する内容となっています。

沖縄電力管内の太陽光発電設備の出力制御区分

出典:沖縄電力「太陽光発電の出力制御に関する今後のお手続きについて」

10kW未満

平成27年(2015年)3月31日以前に契約申し込みをした案件 出力制御対象外
平成27年(2015年)4月1日以降に契約申し込みをした案件 新ルール
「30日等出力制御枠」を超過すると見込まれる日以降に契約申し込みをする案件 指定ルール

10kW以上500kW未満

平成27年(2015年)1月25日以前に契約申し込みをした案件 出力制御対象外
平成27年(2015年)1月26日以降に契約申し込みをした案件 新ルール
「30日等出力制御枠」を超過すると見込まれる日以降に契約申し込みをする案件 指定ルール

500kW以上

平成27年(2015年)1月25日以前に契約申し込みをした案件 旧ルール
平成27年(2015年)1月26日以降に契約申し込みをした案件 新ルール
「30日等出力制御枠」を超過すると見込まれる日以降に契約申し込みをする案件 指定ルール

沖縄電力の「30日等出力制御枠」

「30日等出力制御枠」とは、固定価格買取制度において、電力会社が30日、360時間(太陽光)、720時間(風力)の出力制御の上限を超えて出力制御を行わなければ追加的に受入不可能となる時の接続量のことで、各電力会社ごとに算出されています。
沖縄電力の場合、沖縄本島系統以外に宮古島系統、 石垣島系統、久米島系統の離島系統があり、それぞれに「30日等出力制御枠」が算出されています。

系統 30日等出力制御枠
沖縄本島系統 49.5万kW以下(2018年1月時点では未達)
宮古島系統(伊良部島、下地島、来間島、池間島、大神島含む) 2万4,101kW(すでに超過)
石垣島系統(竹富島、小浜島、黒島、新城島、西表島、鳩間島含む) 2万1,991kW(すでに超過)
久米島系統(奥武島、オーハ島含む) 2,719kW(2018年1月時点では未達)

今回ダイレクトメールが送付された案件

10kW以上の新ルールまたは指定ルールが適用される案件の発電事業者に送られています。
※対象かどうか正確なところは、沖縄電力へご確認ください。

対応内容

「出力制御機能付PCSの仕様確認依頼書」の提出

現在設置済みの設備で出力制御に対応できるのか、追加や変更が必要なのか確認します。
具体的には「出力制御機能付PCS」と言われるものが必要で、出力制御に対応するパワーコンディショナー(電力会社からの資料では「PCS(狭義)」と書かれています)と出力制御ユニットが必要です。
出力制御機能付PCSについてくわしく

もし機器の変更や追加が必要であれば、機器の選定や見積もりなどを進めます。
※この変更により認定内容が変わるようであれば、国への変更手続き(変更認定申請など)も必要ですのでご注意ください。

「出力制御機能付PCS」が決定したら、「出力制御機能付PCSの仕様確認依頼書」を記入し、沖縄電力へ送付します。
ダイレクトメールの送付時期により異なりますが、3月中旬〜4月頃が提出期限となります。
届いたダイレクトメールにある期日をご確認ください。

機器の設置や設定

沖縄電力から「出力制御機能付PCS切替に関する回答」が届きます。
「出力制御機能付PCSの仕様確認依頼書」に記入した内容でOKであれば、「発電所ID」が発行されます。

もし既存の機器で出力制御対応ができず追加や変更をする場合は、「出力制御機能付PCS」の設置や設定、インターネット回線の敷設など、必要な工事を行います。

「完了届」の提出

工事や設定が済んだら「完了届」を記入し、沖縄電力へ送付します。

締め切り:平成30年(2018年)10月31日(水)まで

放置すると買取条件が失われる恐れも!

沖縄電力からのダイレクトメールには
「お手続きに応じていただけない場合、FIT法および受給契約要綱の規程に基づき、太陽光に関するご契約が解約となる場合があります。」
とあり、必ず対応が必要です。
対象の設備は出力制御に合意した上で沖縄電力と契約していますので、対応しないことは契約違反ですので、契約が破棄される恐れもあるのです。

機器の選定や設置工事などには時間がかかりますので、余裕をもって進めることをお勧めします。

参考:再生可能エネルギーの出力制御について | 沖縄電力

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