太陽光発電設備の柵・塀

改正FIT法施行により、50kW未満の低圧太陽光発電設備にも柵・塀の設置が義務付けられました。
ここでは、改正FIT法による柵・塀の設置義務についてご紹介します。

改正FIT法の目的と柵・塀設置の義務

改正FIT法の「周辺環境への配慮」という項目で柵・塀の設置が義務づけられています。

発電設備が正常に運転されていれば感電の恐れは少ないですが、地絡などの異常が起こった際には感電などの事故の恐れが出てきます。
作業員が常駐している設備はほとんどないこともあり、異常が起こっているかは見ただけでは分からないため、予め第三者が近づかないようにしておく必要があるのです。

改正FIT法以前は、50kW未満の低圧設備では柵・塀設置が明確に義務とされていなかったため、野立てでも低圧設備では第三者が容易に近づける状態のものも多数存在しているとのことです。
こうした状況を改善するために、すでに運転中の設備も含めて柵・塀の設置が義務化されました。

どのような柵塀が必要?

柵塀を設置する際は、構内に簡単に入ることができないようにしなければいけません。
以下のようなポイントを押さえておきましょう。

  • 立ち入れないような高さにすること
  • 第三者が容易に取り除けないものにすること
  • 外部から発電設備に触れられない程度の距離に設置すること
  • 出入り口に施錠していること
  • 外部から見えやすい位置に立入禁止を伝える看板を設置する等の対策をとること

上記のポイントから、ロープで仕切っただけの柵ではなく、金属製のフェンスや有刺鉄線など、第三者が容易に取り除けないしっかりとした柵塀が必要とされていることが分かります。

いつまでに設置する必要があるのか

発電設備を設置したらできるだけ早く柵塀を設置することが望ましく、遅くても運転開始するまでに設置を終える必要があります。
また、平成29年の3月31日よりも以前に発電設備を取得している場合は、改正FIT法の事業計画認定を受けた日から1年以内に柵塀を設置しなければいけません。2017年4月1日にみなし認定となった設備は2018年3月末までとなります。
柵塀が設置されなかった場合は、事業計画認定が取り消される恐れがあるため注意が必要です。

設置義務の例外

フェンスは感電や事故の防止を目的としています。住宅のように屋根上に接地している場合や、物理的に発電設備に第三者が近づくことができない場合は、柵塀を設置する必要はありません。
またソーラーシェアリングをしており、柵塀を設置することで営農に支障がでる場合も設置する義務は発生しないのでよく確認しておきましょう。
しかし、発電設備が設置されていることを知らせる標識を掲示して注意喚起を図る義務は省略されないため注意が必要です。

柵塀の設置料金は一般的にはどの程度かかる?

柵塀の設置料金の例として50kWの太陽光発電所の場合をご紹介します。
一般的に50kWのに必要な面積は約750平方メートルで、周囲の長さが100m以上になると考えられます。柵塀は通常1mあたり4,000~5,000円前後で設置できるようなので、フェンスの設置には50万円程度がかかると考えられます。
FIT法の改正により、コストや手間がかかる規制や義務が増えました。しかし、事故や盗難が起こればもっとやっかいなもの。
改正FIT法の趣旨にもあるように、長期的に安心して発電するためにも柵塀の設置を、速やかに行うようにしましょう。