再エネの固定価格買取制度(以下FIT制度)の手続き内容は、制度開始以来何度も変更されてきました。
太陽光発電向けの当時の認定手続き内容、変更内容などをまとめました。

2012年度(平成24年度)

この時期は発電設備を認定する「設備認定」が行われていました。
2012年度(平成24年度)〜2014年度(平成26年度)の認定フロー

2012年度(平成24年度)認定の買取価格

太陽光 10kW以上 10kW未満 10kW未満
(ダブル発電)
調達価格 40円+税 42円 34円
調達期間 20年間 10年間 10年間

2012年度(平成24年度)認定案件の改正FIT法後のフロー

改正FIT法施行に向けて、施行規則の一部を改正する省令が2016年7月29日に公布されました。
これを受けて、すでに認定を受けている案件へも影響があり、以下のフローに変更となりました。
2012年度(平成24年度)〜2014年度(平成26年度)の改正FIT法後の認定フロー

2012年度の未稼働案件対応

2018年12月5日に未稼働案件に対する新たな対応方針が決定しました。

  • 2012年度に認定を受けた10kW以上の太陽光発電設備
  • 2016年7月31日までに電力会社と接続契約を結んだ案件

いずれにも当てはまる案件は以下の対応が必要です。

  • 電力会社に「系統連系工事着工申込み」を行う
    ※「系統連系工事着工申込み」の受領期日により調達価格が変更となる場合もあり。
  • 運転開始期限が設定される。

発電設備の容量により期日が異なります。
2012年度の未稼働案件対応
参考:系統連系工事着工申込みとは

2013年度(平成25年度)

この時期は発電設備を認定する「設備認定」が行われていました。
2012年度(平成24年度)〜2014年度(平成26年度)の認定フロー

2013年度(平成25年度)認定の買取価格

太陽光 10kW以上 10kW未満 10kW未満
(ダブル発電)
調達価格 36円+税 38円 31円
調達期間 20年間 10年間 10年間

2013年度のトピック

認定を受けても土地や設備を確保しない案件が多いということが問題視されはじめました。
2013年の9月から、運転を開始していない400kW以上の太陽光発電を対象に報告徴収が実施され、状況によっては段階的に認定を取り消す取り組みがはじまりました。

2013年度(平成25年度)認定案件の改正FIT法後のフロー

改正FIT法施行に向けて、施行規則の一部を改正する省令が2016年7月29日に公布されました。
これを受けて、すでに認定を受けている案件へも影響があり、以下のフローに変更となりました。
2012年度(平成24年度)〜2014年度(平成26年度)の改正FIT法後の認定フロー

2013年度の未稼働案件対応

2018年12月5日に未稼働案件に対する新たな対応方針が決定しました。

  • 2013年度に認定を受けた10kW以上の太陽光発電設備
  • 2016年7月31日までに電力会社と接続契約を結んだ案件

は以下の対応が必要です。

  • 電力会社に「系統連系工事着工申込み」を行う
    「系統連系工事着工申込み」の受領期日により調達価格が変更となる場合もあり。
  • 運転開始期限が設定される。

発電設備の容量により期日が異なります。
2013年度の未稼働案件対応
参考:系統連系工事着工申込みとは

2014年度(平成26年度)

この時期は発電設備を認定する「設備認定」が行われていました。
2012年度(平成24年度)〜2014年度(平成26年度)の認定フロー

2014年度(平成26年度)認定の買取価格

太陽光 10kW以上 10kW未満 10kW未満
(ダブル発電)
調達価格 32円+税 37円 30円
調達期間 20年間 10年間 10年間

2014年度のトピック

土地・設備確保の期限が設けられた

早期の運転開始を促すため、50kW以上の案件に対し、土地・設備を確保する期限が追加されました。

対象
50kW以上の太陽光発電
内容
  • 設備認定を受けた翌日から180日以内に、設置場所及び設備を確保した旨の証拠書類を提出しなければ、当該認定が失効することに。
  • 電力会社による連系承諾がなされないとの理由で、設置場所及び設備の確保が遅れた場合には、最大で180日の期限延長(認定後、合計360日以内)が認められます。
    しかし、その期限を越えてもなお、設置場所及び設備の確保にかかる証拠書類が提出されなければ、如何なる理由であっても、当該認定が失効。(付与された買取価格も同時に失効)。

分割(分譲案件)禁止に

50kWを境に安全対策や土地の確保義務など様々な面で厳しくなるため、大規模設備ができる土地を分割、50kW未満の複数の発電所をつくる「分割(分譲)案件」が数多く存在しました。
本来行われるべき安全対策が行われない、本来不要な電柱などの設置が必要になり電気料金の上昇につながるなど、問題視されており、2014年度から分割案件は認定されなくなりました。

2014年度(平成26年度)認定案件の改正FIT法後のフロー

改正FIT法施行に向けて、施行規則の一部を改正する省令が2016年7月29日に公布されました。
これを受けて、すでに認定を受けている案件へも影響があり、以下のフローに変更となりました。
2012年度(平成24年度)〜2014年度(平成26年度)の改正FIT法後の認定フロー

2014年度の未稼働案件対応

2018年12月5日に未稼働案件に対する新たな対応方針が決定しました。

  • 2014年度に認定を受けた10kW以上の太陽光発電設備
  • 2016年7月31日までに電力会社と接続契約を結んだ案件

いずれにも当てはまる案件は以下の対応が必要です。

  • 電力会社に「系統連系工事着工申込み」を行う
    「系統連系工事着工申込み」の受領期日により調達価格が変更となる場合もあり。
  • 運転開始期限が設定される。

発電設備の容量により期日が異なります。
2014年度の未稼働案件対応

2015年度(平成27年度)

2015年から、認定を受けてから電力会社との接続契約(連系承諾+工事費負担金契約)が締結された日の買取価格が適用されることになりました。
※発電事業者の責によらず、接続契約申込みの受領の翌日から270日以内に接続契約締結に至らない場合、270日を経過した日の買取価格が適用されます。
この時期は発電設備を認定する「設備認定」が行われていました。
2015年度(平成27年度)〜2016年度(平成28年度)の認定フロー

2015年度(平成27年度)認定の買取価格

太陽光 10kW未満
余剰買取 ダブル発電・余剰買取
出力制御対応機器
設置義務なし
出力制御対応機器
設置義務あり※
出力制御対応機器
設置義務なし
出力制御対応機器
設置義務あり※
調達価格 33円 35円 27円 29円
調達期間 10年間 10年間
太陽光 10kW以上
平成27年4/1~6/30
(利潤配慮期間)
平成27年7/1~
調達価格 29円+税 27円+税
調達期間 20年間 20年間

2015年度のトピック

2015年から接続するエリアによっては出力制御対応機器の設置が義務付けられました。

北海道電力、東北電力、北陸電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力
4月1日以降に接続契約申込が受領された発電設備は、出力制御対応機器の設置が義務付けられます。(10kW未満も含む)
東京電力、中部電力、関西電力
50kW以上の発電設備において、出力制御対応機器の設置が必要です。

※「電力会社が設定する期日までに、出力制御を行うために必要な機器を設置するか、既に設置した機器を出力制御対応に改造またはアップグレードすること」を条件に、接続の承諾が行われています。

参考
太陽光発電の出力制御まとめ|エコめがねエネルギーBLOG

2015年度(平成27年度)認定案件の改正FIT法後のフロー

改正FIT法施行に向けて、施行規則の一部を改正する省令が2016年7月29日に公布されました。
これを受けて、すでに認定を受けている案件へも影響があり、以下のフローに変更となりました。
2015年度(平成27年度)〜2016年度(平成28年度)の改正FIT法後の認定フロー

2015年度の未稼働案件対応

2018年12月5日に未稼働案件に対する新たな対応方針が決定しました。

  • 2015年度に認定を受けた10kW以上の太陽光発電設備
  • 2016年7月31日までに電力会社と接続契約を結んだ案件

いずれにも当てはまる案件は以下の対応が必要です。

  • 電力会社に「系統連系工事着工申込み」を行う
    「系統連系工事着工申込み」の受領期日により調達価格が変更となる場合もあり。
  • 運転開始期限が設定される。

発電設備の容量により期日が異なります。
2015年度の未稼働案件対応
参考:系統連系工事着工申込みとは

2016年度(平成28年度)

2015年度(平成27年度)〜2016年度(平成28年度)の認定フロー

2016年度(平成28年度)認定の買取価格

太陽光 10kW未満
余剰買取 ダブル発電・余剰買取
出力制御対応機器
設置義務なし
出力制御対応機器
設置義務あり※
出力制御対応機器
設置義務なし
出力制御対応機器
設置義務あり※
調達価格 31円 33円 25円 27円
調達期間 10年間 10年間
太陽光 10kW以上
調達価格 24円+税
調達期間 20年間

2016年度のトピック

2017年4月1日の改正FIT法施行を控え、2016年7月末を境に大きな変更がありました。
2016年8月1日以降に接続契約を締結した太陽光発電設備は、以下のようになります。

運転開始期限が追加

10kW以上…認定を受けてから3年以内に運転開始。期限を過ぎれば、超過した期間分、買取期間が短縮される。
10kW未満…認定を受けてから1年以内に運転開始。期限を過ぎれば、認定は失効する。
※既に認定を取得済みで、2016年8月1日〜3月31日の間に接続契約をした案件の運転開始の起算日は、新認定制度の下で認定を受けたものとみなされた日となります。

変更認定に伴う価格変更ルールの見直し(太陽光発電のみ)

それまでは変更認定時の買取価格に変更されていた以下の変更について、
2016年8月1日以降に送配電事業者と接続契約を締結する場合は、買取価格が変わらないこととなりました。

  • 太陽電池のメーカーの変更
  • 種類の変更/変換効率の低下
  • 出力の10kW以上かつ20%以上の減少

参考リンク
平成28年8月1日以降に接続契約を締結する太陽光発電設備の運用変更について | 資源エネルギー庁

改正FIT法を控えて、新制度へも認定を引き継ぐ手続きが必要に

新制度への移行条件
  • 2017年3月31日までに電力会社との接続契約を締結。
    →接続契約が締結できなかった場合、原則として認定が失効
    ※認定時期などにより猶予期間も設定されている。

参考リンク
再生可能エネルギー発電事業計画書とは?【改正FIT法】|エコめがねエネルギーBLOG

2016年度(平成28年度)認定案件の改正FIT法後のフロー

改正FIT法施行に向けて、施行規則の一部を改正する省令が2016年7月29日に公布されました。
これを受けて、すでに認定を受けている案件へも影響があり、以下のフローに変更となりました。
2015年度(平成27年度)〜2016年度(平成28年度)の改正FIT法後の認定フロー

2017年度(平成29年度)

2017年4月1日に改正FIT法が施行されました。
これまで設備を認定する「設備認定」だったところ、事業計画を認定する「事業認定」となりました。
また認定時期は、接続契約締結後に後ろ倒しとなりました。
2017年度(平成29年度)〜の認定フロー

2017年度(平成29年度)認定の買取価格

  2,000kW以上
(入札制度適用区分)※2
10kW以上2,000kW未満
調達価格 入札制度により決定 21円+税
調達期間 20年間
  10kW未満 10kW未満(ダブル発電)
出力制御対応機器
設置義務なし
出力制御対応機器
設置義務あり※3
出力制御対応機器
設置義務なし
出力制御対応機器
設置義務あり※3
調達価格 28円 30円 25円 27円
調達期間 10年間

2017年度のトピック

改正FIT法の施行

旧認定で認定を受けていた設備も、新認定の基準に則って発電事業を行う必要があり、遵守事項を守ることを条件に新規認定へ移行しました。

遵守事項には柵や標識の設置が義務付けられるなど、安全対策を講じたり、安定的な発電ができるよう保守管理を行うための項目が設けられています。

参考
20kW以上の太陽光発電設備に設置すべき標識とは?|エコめがねエネルギーBLOG
改正FIT法で義務づけられた太陽光発電設備の柵・塀とは|エコめがねエネルギーBLOG
パネル変更以外にもいろいろ。改正FITのまとめ|エコめがねエネルギーBLOG

2,000kW以上の買取価格は入札制度により決定されることに

参考
太陽光発電の買取価格の入札制度|エコめがねエネルギーBLOG

住宅用(10kW未満)は価格低減スケジュールが設定された

10kW未満の住宅用太陽光発電は、「2019年に調達価格が家庭用電気料金並み、2020年以降、早期に売電価格が電力市場価格並み。」という目標を達成するため、数年先の認定案件の買取価格まで予め提示されました。
2017年度の買取価格とともに、2018年度、2019年度の買取価格も提示され、2019年度には家庭用電気料金なみの24円となります。

増設過積載は買取価格が変更に

2017年8月31日に法改正があり、太陽光発電パネルの合計出力の変更は「変更認定申請」が必要になりました。
変更認定申請をすることにより買取価格が変更となり、変更認定申請時の買取価格となります。
高い買取価格を保ったまま、過積載にパネル増設をすることができなくなりました。

参考
増設過積載で買取価格が変更?|エコめがねエネルギーBLOG
平成29年8月31日公布・施行のFIT法施行規則・告示改正のポイント|なっとく再生可能エネルギー

ダブル発電価格はいずれ撤廃することに

シングル発電の調達価格が、家庭用電気料金と同額になった段階でダブル発電の調達価格区分を撤廃し、シングル発電と同じ調達価格を適用することになりました。
2019年度からはダブル発電区分はなくなり、シングル発電と同額になります。
参考
「ダブル発電」の買取単価が安いのはなぜ?|エコめがねエネルギーBLOG

2018年度(平成30年度)

2018年度(平成30年度)認定の買取価格

  2,000kW以上
(入札制度適用区分)
10kW以上2,000kW未満
調達価格 入札制度により決定 18円+税
調達期間 20年間
  10kW未満 10kW未満 ダブル発電
出力制御対応機器設置義務なし 出力制御対応機器設置義務あり※1 出力制御対応機器設置義務なし 出力制御対応機器設置義務あり※1
調達価格 26円 28円 25円 27円
調達期間 10年間

2018年度のトピック

太陽光発電の「未稼働案件」への新たな対応

未稼働案件問題に新たな対応が発表されました。

  • 運転開始のタイミングをふまえた調達価格を適用することに
  • 運転開始期限が設定される対象が拡大された

対象は、以下のいずれにもあてはまる太陽光発電事業です。

  • 2015年3月31日までに認定を受けた10kW以上の案件(買取価格が40円、36円、32円のもの)
  • 以下の期日までに運転を開始していない
    • 2MW未満…2019年2月1日
    • 2MW以上…2019年8月末
    • 条例アセス対象…2020年2月末
  • 2016年7月31日までに電力会社と接続契約を締結した案件

未稼働案件への新たな対応について詳しくは「未稼働案件に対する買取価格減額&運転開始期限についてまとめ」の記事をご参照ください。

※本記事の情報は投稿した時点のものであり、閲覧されている時点で変更されている場合がございます。あらかじめご承知おきください。