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平成28年12月14日、政府の委員会が平成29年度に認定を受ける発電設備の買取価格案を取りまとめました。これによると再生エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)の買取価格は、太陽光発電は事業用・住宅用ともに値下げとなります。
今回は、具体的な内容や今後の動向についてご説明いたします。

改正FIT法の施行に伴い、太陽光発電調達価格の決まり方が変わります。
くわしくは、2017年4月から買取価格はどう決まる? をご覧下さい。

10kW以上(事業用)

出力10kW(キロワット)以上2000kW未満

平成28年度:24円/kWh → 平成29年度:21円/kWh に
平成29年度は、3円引き下げて21円(+税)となる見込みです。

調達期間はこれまで通り20年間です。
運転開始期限は、FIT認定から3年。この期限を過ぎると、調達期間(20年)が超過した期間(月単位)分短縮されます。

出力2000kW以上

平成28年度:24円/kWh → 平成29年度:入札により決定
2000kW以上の発電設備には入札を実施し、応札価格の低い順に買取価格が決まります。
とりあえず10〜2,000kW未満の買取価格である21円(+税)を上限価格に設定して実施されますが、第一回の入札結果を検証した上で第2回以降上限価格が設定される予定です。

調達期間は10〜2,000kW未満と同様で20年間です。
運転開始期限はFIT認定から3年で、この期限を過ぎると、調達期間(20年)が超過した期間(月単位)分短縮されます。

10kW未満(住宅用)

出力制御対応の機器設置を義務付けられていない東京・中部・関西と、義務付けられている他の7地域で金額に差があります。

東京・中部・関西(出力制御対応の機器の設置義務なし)

ダブル発電なし
平成28年度:31円/kWh → 平成29年度:28円/kWhに

ダブル発電あり
平成28年度:31円/kWh → 平成29年度:25円/kWhに

北海道・東北・北陸・中国・四国・九州・沖縄(出力制御対応の機器の設置義務あり)

ダブル発電なし
平成28年度:31円/kWh → 平成29年度:30円/kWhに

ダブル発電あり
平成28年度:31円/kWh → 平成29年度:27円/kWhに

これに加えて平成30年度と31年度の買取価格も設定されました。年度ごとに2円ずつ下がり、平成31年度には24円/kWhとなります。
一方で「ダブル発電」の買取価格は据え置きとなりました。
(ダブル発電とは燃料電池のエネファームなど、別の発電設備を併用する発電方式です。くわしくは「ダブル発電」の買取単価が安いのはなぜ?をご覧ください。)

調達期間は10年間です。
運転開始期限は、FIT認定から1年です。この期限を過ぎると、FIT認定は失効します。

平成29年度以降の買取価格

出典:経済産業省「平成29年度以降の調達価格等に関する意見」より

10kW未満の住宅用太陽光発電の買取価格は、家庭用電気料金の水準を目標として引き下げられていくことが伝えられています。家庭用電気料金は1kWhあたり25円程度ですので、平成31年にはその目標に達することになります。

国民負担を軽減するための買取価格引き下げ

毎年度の買取価格は発電設備の導入費や運転維持費をもとに算定していて、発電事業者が利益を得られるように計算されています。今回の買取価格の引き下げはこうしたコストが下がったことによるものです。
また政府は再生可能エネルギーの最大導入と、国民負担の軽減の両立を目指しています。CO2排出削減には再生エネルギーの活用が欠かせません。再生エネルギー利用を増やしていくなかで電力コストの削減も求められます。今後の再生エネルギー普及のためには適正な買取価格を捉え、導入量を大きくしていくことが求められているのです。

固定価格買取制度における買取価格は今後も変化が見られるものです。発電コストの低下や再生可能エネルギーの普及状況が価格を左右します。
発電コストが下がることで住宅用の太陽光発電の導入がしやすくなる面もあります。政府は固定価格買取制度の拡大を見込んでいて、今後も注目される成長分野です。
コストと収益のバランスを考えて導入をお考えになってみてはいかがでしょうか。

参考: